おのぎのあ
①
純正の涙を装填する
②
こぼれ種の白を蹴散らす
ちんぴら
③
殷の卜骨静謐に収まる
④
青銅器時代、戈、戈、戈、戈
けいえむ
⑤
ジンライム道だけがあり街は無し
⑥
哀しみの片割れとしてもつ煮込み
平安まだら
⑦
つっぱり棒おちるまでの平和
⑧
二行の脚を黙読中の海
木野清瀬
⑨
月のない夜に穴のない不安
⑩
あんぱんの臍に桜を詰める指
石原とつき
⑪
夜の夜が均一の匂いの木蓮が白
⑫
卵滴のふりかえるそこからサルビア
石川聡
⑬
笑うあなたから剥がれた透明なかさぶた
⑭
死へぐんぐん寄る間際あける夜
叶裕
⑮
地球てふ義眼をねぶる夜の舌
⑯
義足外せば余白の寒さ
岩渕幸弘
⑰
吹きだしの満月に好きと書く
⑱
日がな一日陽の栞夢にさし
※すみません!
⑰を⑲としばらく表示しておりました!「吹き出しの・・」の句は⑰です。
大川崇譜
⑲
いよいよはなびら回転しながら上を向く
⑳
不織布たしかにあった声予期せず終了しました
若木はるか
㉑
はるのひかりになっている
㉒
くたびれた街あたたかな春が濡らす
さいとうこう
㉓
吉祥寺スラップスティック春の月
㉔
夕焼けとすこし歩いた事
大迫秀雪
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