10月句会

叶裕

① 味ぽんのぽんがどうにもゆるせない

② 嬢からも説諭

③ 膝で笑っている

④ 秋明菊がニコニコしてんだ、あそこ


草の耳彦

⑤ お祭りの雷すなわち声をおさむわっしょいわっしょい

⑥ 声をかけられても虫かくれて戸をふさぐ

⑦ うたた寝に菊の花開く子泣くらむ

⑧ 演奏で身を立てるってキリギリス戸にあり


小夜

⑨ ありったけの花とシケモク

⑩ 期間限定の友と行く花野

⑪ 赤になれたのに青いまま

⑫ 十月にもなれば言いたいことはなくなってくる


ミドリータ

⑬ バスを待つ靴の色々秋の暮れ

⑭ 無為に生き暮れ急ぐ日の拭き掃除

⑮ 箸五膳師の命日や土瓶蒸し

⑯ 燃える赤無くして何の紅葉ぞ


きゃさりん

⑰ 綿も糸も白 空の機織機

⑱ ふたつ貝つかみ損ねた酷暑の渚

⑲ 通ってなんぼと言われても恋

⑳ 虫の音カセットテープ早送り


加藤三千子

㉑ 片隅に臨月の私

通りかかったSteven

「もうすぐママだね 輝いてるよ!」

㉒ 帰国し初のPTA

右も左も女の顔に母の面つけて

㉓ 雨傘も海闊天空(hai kuo tian kong)の

歌声も消え去りて

吃茶(chi cha)の溶けゆく時も

㉔ 恨みも悲しみも溶けゆきて

気づけば白秋かな


石原とつき

㉕ うぬぼれマドンナまちぼうけねらいはうどん

㉖ 三姉妹のうたたねぎまにあわせままごと

㉗ かばからかわくわくわえはがきに隠す

㉘ あたらしい鮎の白いところてんしの脚

SZNKnet

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