SZNK 八月



















けいえむ(暗渠)





真っ黒のワンピース真夏の日射しに映え







揚げたての天婦羅定食油照







夏への扉開け夏うぐいす







澤乃井にひっそり溶かすビル・エヴァンス




木野清瀬





あれ見なんしあかあかと旱星







(芙蓉です)(木槿です)同じひと好きになる







山なみのなだらか夏でも白き山







カバランカバランカバラン、スポーツは苦手




蔭一郎





バトミントン忌の急な坂をのぼる







曲がるたび角にかならず鹿がいる







放課後に秋はひとりで立ったまま







水が澄んでいて正座の足をくずす




石川聡





恐怖への麻痺また実装いちまい







ゆうぐれなおやわらげ合歓のはな







炎昼サイレンス頭に鳴るワグナー







るいるいるいくのかばねふみゆく




来栖啓斗





寂しい底にもぬめりがある







友達は手を繋いでてもう会えない







嘘をつくはずが打ち明けてしまった







落書きのような一日と良い意味で言う




おのぎのあ





躊躇なくチョコレート血になってよね







ミミズバレ未満もう消えた







上司のあとのシャワー室でむせる







見かけの力で作った笑顔




大川崇譜





つまった打球救った地球







ラップで温めるどこかのだれかのおふくろを







丼のなだめきれない親子ゲンカ







どしゃぶりが回す洗濯機いるところつくるため








SZNKnet

サザンカネット句会のメンバー内ブログです。 DMはTwitterの@genuinegohanteiまで。

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