SZNK Dec.通し番号












44句です。ご自分の句を除き、いくつでも「いただく句」を選んでください。番号を14日=当日の17時までにお知らせください。集計いたしますー。



①暦破るそんなふうに破る


②黒薔薇の注射器に咲く温度


③皮膚を刺す母を待つ樹皮が割れ逆光


④空き地わたくし冬景色


⑤腹を空かしたまま実家売る話聞いてる


⑥マイストロー見せつけてきた蚊


⑦この髪のシープボアの乾燥注意報


⑧一日煙草止め雨の音


⑨感じる腰の雪模様


⑩指先で折り紙を持つ この線を越えてはいけないということになった




⑪排水口いのち乞いする石鹸に水


⑫爪になまえつけるまもるくん


⑬眠る前に今日が甦る 偶然の音楽


⑭もはや風がダウン


⑮すくすく育てさくらんぼ大の嫉妬


⑯吐瀉に拾円転がり落ちた清掃婦


⑰遠火事せんべいのまんなかしけている


⑱冬の沼あなたの人形だったのか


⑲惨憺と橇に轢かれて滅入り糞します


⑳はみだして描く眉冬眠しないよう




㉑霜柱踏んで店屋物


㉒君だコーデュロイは見かけほど温かくない君だ


㉓銀河鉄道終点の焼き鳥屋


㉔卵子にかけたクリスマス


㉕月天心恐竜の遊ぶ場所


㉖まだお年玉をくれる人の顔は黒い穴


㉗白髪の冬晴れ机みがくカフェの女


㉘イキルワタシコロス


㉙冬の陽ざしに歩幅がおなじ


㉚鍵盤ダンダン空スケルツォ




㉛寒い匂いして落ち葉吹かれてくる


㉜寒く晴れ母の死の報せ


㉝蟻の巣潜ればサクラダファミリア


㉞立ったまま囓って冬の味


㉟ひとり逝ったの星に酔う


㊱加速どついたる拳に折れた歯


㊲憂鬱のやさしい手のひら 自己愛が芽吹く


㊳星無数垣から覗く犬っ鼻


㊴処女膜と揺れる波の花


㊵メビウスのはウラおもてなしうらみません




㊶柿は100ののぼりかた剥き方覚えてる


㊷いくつかの匂いあの花はない駅前の花屋


㊸精液しずくあごのうら


㊹古本の天地にも冬深まる





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