けいえむ
①
がらんと独りこれが未来だ働けよ
②
ファイル形式が違います･･･と、と、と
③
冬晴れにもつの煮込みのグツグツと
④
再入館に検温不要顔パスで
※...は縦書き時に左寄せになってしまうので（環境による）ナカグロ半角にしました。
ちんぴら
⑤
観覧車夕陽乱反射
⑥
汐風這うデッキ海抜０メーター
⑦
ひとあし先にヘロヘロワンタンいただく
⑧
壁があり今日も素通るスターバックス
※ゼロは半角で横倒しになってしまうので全角にしました。
木野清瀬
⑨
冬の匂い胃袋を買いに
⑩
そんなもん高を括って地獄の門
⑪
犬も若かった冬のピアニカ
⑫
虹を見て持たない色の夢をみる
叶裕
⑬
冬ざれ貧しき詩をわかつ
⑭
しぐれて嬢の腹あたたかし
⑮
乳ふさの軌道離心率0.01671
⑯
聖樹しんかんたるしじま
岩渕幸弘
⑰
妻の職場へ弁当運ぶ妻の目に別の男
⑱
誰の子孕んだとして貴方の子で育てます妻の言い分
⑲
仲よく並んで飛んだらしく三つ血溜り
⑳
こめかみに中指立てろ新宿夜景
おのぎのあ
㉑
地下鉄の窓から目を逸らす
㉒
アトリエの片隅に君の欠片
㉓
アヒルでも白鳥でもなかった
㉔
眠れずに横たわる私に雨が降る
大川崇譜
㉕
ネイルサロンふとヒョウソウあった母の指
㉖
有限なてのひら使い果たしたパスワード
㉗
空中通路冬のじいさんの時速
㉘
阿佐ヶ谷商店街善人がいて善人がいる
石川聡
㉙
蔦壁はつふゆ綴れ織る
㉚
陰口の副流煙はイヤふぉんす
㉛
くちびるのふちどりの涅槃像ねがえる
㉜
やさしさ脱け出たまま手ぶくろ
小早川すすむ
㉝
レモンサワーでは切り出せぬ話題
㉞
午後ロー見ながら消えてゆく秋
㉟
彼氏の携帯あける女のフォース
㊱
マライアがいつの冬かを惑わせる
来栖啓斗
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