SZNKNET句会別邸九月












木野清瀬





月よ勝手に入り込むなら沁みるなよ







語彙語彙と漕げば多分多分と川の音







ひとりぼっちのレタスLet us aloneふたりぼっち







あまり白くない余白を持てあます秋





石原とつき





オランダの三振王が来る







虎から夜がこぼれる







肩ぐるまのさみしい







たゆたうさまようさざなみ九月のほほえみ




石川聡





駅。階段。また一段。が。萩寺の石段。月夜。







肩甲骨の裏に椅子の背の入るように一句







すこしすずしく木槿は長距離走者







ちちろ昼を切れぎれ




けいえむ





軍艦巻きに薄口醤油一滴二滴







みて、みよ、ほし、つき







待ち望んでた特急列車に立ちふさがった救急車







散って粉々白百日紅




叶裕





寝転がれば秋草







闇に生し闇へと還る保線工







球殻の一切有為が雨の中







歌舞伎町ドンキに終はる貴種流離




0大川崇譜





ファミマの前ね。ディスタンスたちやや集まる







わかったらメールして!キッズのチャリ西陽へ北へ







掛かれカレーの彼のイン&ヤン







記憶どおりの木馬だれといったのか冬の陽(としまえん閉園)




若木はるか





ヤンマ大顎がばっと風を喰む







弱さ受け入れて一歩ずつゆく







蝶のまなこ緑うつしてほろろ







夕陽透けて芙蓉一瞬のむこうへゆける




大迫秀雪





つつくとはれるはしきもののblood







葉書読まれる寸前文字深呼吸







草かきわけキッチュな茗荷







正確にリズムを刻むことに耐えられなくなって置いたスティック




  





SZNKnet

サザンカネット句会のメンバー内ブログです。 DMはTwitterの@genuinegohanteiまで。

0コメント

  • 1000 / 1000